鈑金塗装:プリウス
左リアドアからクォーターパネルにかけてとサイドシル、リアバンパーの修理です。
ドアには事故の際同じ力が加えられていますが上部がかなり大きくへこんだ割に下部はそれほどでもありません。
それは下部の内部には側面衝突の際に室内変形を防ぐために取付けられたドアビームがあるためです。
ドアビームは補強材としては優秀ですが鈑金をする時には手や道具を思うようにいれられないのでヤッカイものになります。
ドアトリムやパワーウインドのスイッチ、配線等を外したらあの手この手を使って少しずつへこみを直していきますが自然にへこんだほうが荒出しがしやすくてドアビームがあると不自然にへこむ分時間がかかります。
また、ドア下部にデザインされたへこんだプレスラインを鈑金で修理をするのは上部の外側にふわっと膨らんでいる面を修理する2〜3倍時間がかかります。
サイドシル(ドアの下、写真で錆びている所)は今回の事故とは別にへこませましたが今回一緒に修理します。
リアバンパーは割れが大きいので交換します。今回は予算をおさえるためにリユースパーツを利用しました。
鈑金で大体の形を出したら粗いパテ〜パテ研ぎ〜細かいパテ〜パテ研ぎと2種類のパテを何度か付けては研いで整形したあとにサフェーサーという仕上げパテ&塗料の密着をよくするプライマーの役割のする下地塗装をします。
サフェーサーをよく焼き付けて細かいパテの巣穴やペーパーのキズを拾うためにさらに仕上げのパテを付けて焼き付け、研ぎ出して鈑金の工程が終了します。(下の写真)
ここからは「鈑金塗装」の「塗装」の作業になります。
まずは下塗り。大体近い色に合わせた塗料を2〜3回塗装してサフェーサーを塗装した部分の下地を他の塗装面と近い状態に整えます。下塗りをよく焼き付けてから研ぎ出し(パテを研ぎだしたのは#60から#320の粗いペーパーでサフェーサーは#400、この下塗りは#600のペーパーで研ぎだします)いよいよ上塗りです。上塗りはよく調色をした色を塗装して、その上にクリアーを塗装して仕上げます。上塗り2〜3コート、クリアーも2〜3コート塗装してから自然乾燥、強制乾燥(焼き付け)して#1500のペーパーで研ぎだしてコンパウンド&ポリッシャーで磨きあげて外したパーツを組み込んでパワーウインドの動作確認、テールライトの点灯確認をして鈑金塗装は終了です!